もっとオキナワ 青い空、白い雲
 

(上記記事内容全文)      沖縄におけるエコツーリズムとマイクロビジネスの接点を探る

  昨年6月末に妻の生まれ故郷である宮古島に移り住むまでの18年間は、ハワイの地元テレビ局でのコミュニティ番組の制作に始まり、ホノルルのラジオ局KZOO放送の局長を経て、50歳を過ぎてから食品衛生管理指導員の資格取得のためにカハラ・マンダリンホテルでの1年間の経験など、観光立洲ハワイだけに、観光産業とは縁を切ることが出来ない環境にどっぷりと浸かっていました。一方では日系人最大の組織、沖縄県人会とのお付き合いも深まり、沖縄県内の良き友人は全てこのホノルルの県人会関連のイベントで知り合った方々です。

  このように、ハワイの観光産業の実態をより具体的に捉えることのできる立場にあり、そのうえ沖縄の実情に対しても、海外に住んでいながら知ることのできた私が常に思っていたことは、観光産業に限って見た場合「ハワイの悩みは、そのほとんどが沖縄の悩みでもある」ということでした。ただし全てが同じというのでなく、観光産業の将来性というポジティブな面で比較した場合、学生時代より通算20年以上をハワイで暮らした私から見て、沖縄が観光地としてハワイより多くの潜在資産をもっていると考えます。私が宮古に拠点を移したのもそのためです。

  潜在資産の1つが、沖縄におけるエコツーリズムです。エコツーリズムという旅行形態を考えるとき、沖縄の市町村の多くが新しいエコツーリズムの拠点として注目される要素をたくさん持っています。そのうえ、エコツーリズムは沖縄におけるマイクロビジネス(個人事業者および零細法人)が、特別な先行投資や設備投資をすることなく、観光産業へのかかわりをより強めることを可能にしてくれます。その例としてアメリカのエコツーリズムと地元ビジネスの係りを紹介します。各拠点やトレッキングコースでは、方法は様々ですが、毎年全国からボランティア・ツアーを募集してコース修理が行われます。そのボランティアの世話をしたり、自らコース修理に当たるのが、地元の中小の事業経営者達です。トレッキングコースを守ることが自分達のビジネスを守ることであり、コース・コンディションを高く保つことで旅行者間での評価も高まり、コースに魅力を持たせ続けることができ、その結果次世代も同様のビジネスをその地で営み続けることが可能になると確信しているからです。

  エコツーリズムが地元により密接にかかわっていくのは、興味や体力が同じような人々の小グループや友人、個人旅行(FIT)の比率が高まり、グループ旅行の時よりも時間的ゆとりが出来るからです。つまり寄り道をする旅行者が多くなり、地元の店や事業体のメッセージが、旅行者に届きやすい環境ができあがるということです。この時間的ゆとりを持った観光客をどれだけ確保できるかが、マイクロビジネスの勝負。地域の生態系を再評価し、これに歴史的・文化的評価を加えた地域独自のデータをまとめあげ、それを基に訪れた人々に特産物などを加えた多くの地域情報を口頭や手作りパンフレットで伝えてあげることで旅行者の満足度を高め、結果として個々のビジネスにも反映されていきます。

  このように地元の事業経営者が“積極的にかかわりを持つ形のエコツーリズムを浸透させることで、収益を増大・持続させる”という、マイクロビジネス向けの新しい事業モデルを創り上げることが出来ると考えます。またエコツーリズムを成功させる1つの方策として、同じようなテーマを持つ県内他地区との連携によりネットワークを構築することと、豊富な予備知識の供給体制を築くことで、一層集客力が高まります。これらエコツーリズムのデータベース作りと地域ネットワーク作りのために設立されたのが、株式会社 もっとオキナワ・ドット・コムです。

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